【社会課題】災害時医療を支えるのは「平時の備え」―医療人材の対応可否を事前に見える化する
コラム

【社会課題】災害時医療を支えるのは「平時の備え」―医療人材の対応可否を事前に見える化する

発災後に人を探すのではなく、誰が・どこで・何ができるかを平時から確認しておく

2026-07-31災害時医療 / 災害医療 / 医療従事者 / 医療人材 / DMAT / 災害支援ナース / 災害拠点病院 / 医療機関BCP / 地域医療 / 救急医療 / 在宅医療 / 医師求人 / 看護師求人 / 医療採用 / Fixhire

災害時医療とは?

災害時医療とは、地震、豪雨、台風などによって通常の医療提供が難しくなった地域で、限られた人員・設備・医薬品を活用し、必要な医療を継続する取り組みです。

求められるのは、発災直後の救命やトリアージだけではありません。入院患者への診療、透析、服薬管理、周産期医療、精神科医療、在宅患者や避難所生活者への支援など、時間の経過とともに医療ニーズは広がります。

DMATだけが災害医療ではない

DMATは、専門的な研修を受け、災害急性期から活動できる医療チームです。一方、地域の診療を維持するには、医師や看護師だけでなく、薬剤師、リハビリ職、臨床検査技師、放射線技師、医療事務など、多職種の協力が欠かせません。

医療機関には、災害によって損なわれた診療機能を維持・回復するためのBCP(業務継続計画)も求められます。建物や医薬品の備えに加え、「誰が出勤できるか」「誰がどの業務を担当できるか」という人員面の準備が重要です。

発災後に人を探すのでは遅い

災害が起きてから一人ずつ連絡し、対応可能な業務や活動範囲を確認していては、必要な人員の把握に時間がかかります。

平時から、次の情報を確認しておくことが有効です。

  • 災害時に対応できるか

  • 院内、救護所、避難所、在宅など、対応できる場所

  • 夜間・長時間勤務や広域移動の可否

  • 育児、介護、交通手段などの制約

  • 災害対応研修や救急医療の経験

  • 透析、周産期、精神科、感染管理などの専門性

対応できない事情を登録できることも重要です。医療従事者自身や家族が被災する可能性があり、災害対応を一律に求めることはできません。

Fixhireでは「災害時対応の可否」も事前登録

Fixhireでは、求職者が災害時対応の可否や条件を、平時から登録できる仕組みを想定しています。

対応可能かどうかだけでなく、今後は活動できる地域、時間帯、対応業務、経験・研修、家庭上の制約などをあらかじめ可視化することで、医療機関が必要な人材を検討しやすくなります。

ただし、登録は災害時の出動や勤務を確約するものではありません。実際の対応は、本人の安全、所属先の指示、家庭事情、交通状況などを踏まえ、当事者間で確認する必要があります。

災害時に医療を止めないために必要なのは、発災後の善意だけではなく、平時からの情報整理です。「誰が、どこで、何ができるか」を事前に見える化することが、地域医療を守る備えになります。

参考文献